合格おめでとー✨✨

1年が終わって、ほっと一息ついている間にまた1年が終わった。多分その繰り返しなのだろう。美術予備校の講師である私は今年もまた合格した生徒達を見送った。

講師になってもう4年目になるが、毎年この時期になって思うのが、自分が受験していた時よりよっぽど泣きそうになるということだ。

受験生当時の私は過去の記事を見てもらえばわかる通り非常に感性が荒んでおり、上手くいかず泣いている同期を傍目に「泣いて受かるなら俺も泣きますけどね」とか最低なことを考えたりしていた。結局合格するまで二浪したが、その間涙を流したことは1度もなく、最後まで徹底して冷たいリアリストを貫いた。

しかしそれから3年以上がたち生徒ではなく講師という立場から受験生を見た時に、私も多少は老けたのか、泣いている子を見ると感情移入してこっちまで泣きそうになってしまうことが増えた。

今年、私が二浪目だった年に現役生だった子、要は受験期間が1年だけ被っている子が三浪の末に合格し、喜びの涙を流す姿を見てさすがにちょっと泣いた。努力の末受かるべくして受かった、必然という感じがした。

他にも、今年受からず悔しくももう1年頑張る、という子もいた。

そのうちのひとりと話をしていたのだが、私と同郷だったということが判明した。私の地元は美術予備校がなく、予備校に通うには片道2時間半かけて通わなければならない。私はその通学生活がとにかくしんどくて、合格したときにはその喜びよりも「もうあんなにしんどい通学しなくていいんだ!!!」という喜びが大きかったぐらいだった。

しかしその子はこれから1年間、そのしんどい生活が始まるのだ。そう考えたときに、本当に心の底から頑張れと思った。同じ境遇の人間が1人もいなかった私からしてみれば初めて感覚を共有できた唯一の人だった。喜びでいっぱいだった。多分その子も同じことを思っていただろう。

 

今年は私の学科に合格した生徒が4人もいた。毎年多くても2人とかなので、本当にうれしい。寂しくなくなった。

私と一緒に入学した同期は1人残らず留年してしまい本当に寂しかった。自分の生徒ということをあって、その子達には必要以上に構ってしまうかもしれない。しかし同窓生となった以上ライバルでもあるので、彼らのエネルギーに負けてはいられないとも思う。先生として恥じない作品を見せてあげなければいけないと気が引き締まった。

 

と、まあ、そんな感じです。

ちょっと待って、文章真面目すぎない?