ある日、私の家に遊びに来た友人「ペロ山」が、私の小学校時代の通信簿を盗み見てこう言った。
「お前、美大生のくせに家庭科1なんだな」
…!?なんだと!人の通信簿を勝手に見るな!
「縫い物とかさ、玉留め玉結びもできないタイプだろ」
確かにできない。玉留め玉結びどころか、針に糸を通すことすらできない。ミシンと高橋名人の違いもわからない。しかし、彼のあまりにも舐めきった発言に、俺の心の中の湯婆婆は怒髪天だった。
私「だ~~~ま~~~れ~~~~~~!!!」
私「そんなに言うんだったら、この俺の裁縫テク、見せてやらあっ!!!」
ペロ山「こりゃあ面白い小僧だぜ、じゃあ完璧なぬいぐるみを手縫いで作ってもらおう」
私「出来らあっ!!!!!」
ペロ山「だが…。ただ作るだけじゃつまらない。12月のコミティア146で作ったぬいぐるみを販売してみろ」
私「え~!?商品レベルのぬいぐるみを!?」
というわけで、ぬいぐるみの作り方どころか、縫い物のノウハウ0の私がぬいぐるみを作ることになってしまった。
はじめに
ペロ山からは「一切裁縫に関しての知識を入れるな」と謎の縛りを課されたので、下調べをすることができない。
だが察するに、ぬいぐるみとか洋服を作る際には、どうやら「型紙」というのが必要なんでしょ?ハワイで親父に習ったよ。
だからまず、
ステップ①!型紙を用意する!
これが俺の型紙だあ〜〜!!!!!
型紙の解釈が合っているのかは置いといて、下手に難しいモチーフを選んでウンチを生成するよりは、簡単で確実な方が良いと思ったので、モチーフはシンプルなものにした。
おれはコイツらを召喚するっ!!!
そして
ステップ②!布を買う!
まじで何が必要なのか全くわからないので、手芸屋さんでそれっぽいものをあらかた購入してきた。
まずは布、そして綿、糸、差し目などなど…。
針は私が小学生の時に使っていた裁縫セットがあるのでそちらを使わせて頂く。
無論、ドラゴンである。
さて、そうとなればまずは下準備だ。
およそ10年以上ぶりに触れるチャコペンで目安を書き込み、カットしていく。
今回作るのは「ラン〇パック」のぬいぐるみなので、四角にカット。もう大分ランチ〇ックに見えてきたんじゃない?
そして、ここで私の唯一のアドバンテージを解放!!!!
それだけは知ってるぞ!
だから裏地を表にして縫うことにした。ある程度まで縫ったところで裏返し、綿を詰めるのだ。
ついに!!!!
出来たああああ!!!
私の渾身の1作、「ランチ〇ック」のぬいぐるみです!!!!!
え?どうして犬みたいになってるの?変じゃない?だって?
…おっとあぶない。また私の中の湯婆婆が出てきてしまうところでした、あぶないあぶない。
…ていうか結構上手くないですか!?私玉留め玉結びもできなかったのよ!?プロじゃん!普通にプロじゃん!
正直ゴミみたいなぬいぐるみが出来た、みたいなオチも見たかった所はあるがこれはこれでいいんじゃないですか?充分商品として売れるレベルではあるでしょ。
だんだん調子あがってきたので、他にも色々作ってみました。
お米のぬいぐるみ
餃子のぬいぐるみ
雪だるまのぬいぐるみ
⤴︎︎︎なんかこれ、修復に失敗したキリストのフレスコ壁画みたいじゃないですか?どういうわけか、私のぬいぐるみは顔が傾くということが分かりました。これほんとはまっすぐ中心に顔をつけたかったんですよ。まあこれはこれでいいか。
というわけで、最終的にこんなにぬいぐるみができました!
これらのぬいぐるみを、12/3に東京ビッグサイトで行われるコミティア146で販売したいと思います!
サークル名は、
す45a「INUCORO」
でお待ちしております!
ぜひお越しくださいませ!
まあ、そんな感じです。
ペロ山「…。」
ペロ山「なんでちんちん?????」
おわり