2ヶ月に1度ぐらいの割合で、夜中寝ているとうなされながら目が覚める。
なぜかというと、股間がとにかく痛い痛い!!
1度目が覚めてしまうと、もうじっとしていられず、部屋の中を寝ぼけながら爪先立ちで歩き回る。
痛い痛いと喚きつつ、痛みの元を探すのだが、なんというか場所の説明がとても難しい。
赤ちゃんのオムツ替えを想像してみよう。
おむつを取ると、男の子だったら「ちんちん」があって、その下に「おしりの穴」がありますわね?
その「ちんちん」と「おしりの穴」との隙間にあるわずかなスペースの奥の方、いわゆる前立腺がある辺りが、もう笑ってしまうほど、しかもつってる感じで痛い痛い痛い。
まさか前立腺の異常か?と親に内緒でこっそり病院に駆け込むと、医者には前立腺はいたって普通、肛門も問題なく性病でもありません、と診断され、他の病院に行っても答えは一緒。
見事に健康体であり、私はただ医者先生にお尻の穴に指突っ込んでもらいに行ってるだけになってしまったのだ。
違う、違うのです。それじゃあただの変態じゃないか。痛いんです。本当に股間が痛いんです。
発症した時の対処方法もなく、温めると痛みが和らぐような気もするが、結局は痛みが収まるのをただ待つしかない。
しかも必ず寝ている最中なので、痛みと同時に眠気とも戦わなくてはならず、痛いのに眠たいわ、眠たいのに痛いわで最終的には「いむい」という新しいジャンルの苦痛と格闘せねばならない。
「それうちのお母さんも一緒!」
知り合いにこの話をした時、言われた一言である。
実はこの症状は男だけではなく、女性にもあるというのだ。
デリケートで微妙な部分の痛みなので、人に相談しにくく、誰かと語り合いたい気持ちを常に持て余していたが、その一言で随分救われた。
この症状は、自分だけではなかったのだ。
まあしかし、病名がないというだけでどうも得体の知れない感じがするものだ。
よく考えたらこの世には名前のなかったものだらけだ。「うどん」なんて名前がつくまではどう呼ばれていたのか?
この症状だっていずれは正式な名前がつくはずである。
どうせ痛いのなら、新種の虫に名前をつけるような気持ちで、前向きに楽しんでしまった方がいい。
私は痛みに耐える姿が、吉川晃司さんのステージでの立ち姿と似ているので、モニカ病と呼んでいる。
まあ、そんな感じです。